タンパク質に関する意識調査
私たちの身体を構成する筋肉、骨、臓器、皮膚、爪、毛髪など、そして体内で働くホルモン、酵素や抗体などは、食事から摂取したタンパク質からできており、まさしくタンパク質は生体にとって不可欠な物質といえます。
近年、プロテイン食品の市場規模は拡大し、タンパク質ブームともいえる状態が続いていますが、フォーデイズ食の研究会では、タンパク質摂取を意識している層を対象に「タンパク質に関する意識調査」を実施しました。
<調査概要>
■栄養素として注目度が高まるタンパク質に対する意識と行動の実態を探るとともに、タンパク質とアミノ酸、核酸(DNA、RNA)との関係の知識の理解度を探る。
■調査対象:30~69歳のタンパク質摂取を意識している男女
※スクリーニング質問『Q.あなたは普段の生活でタンパク質を摂取することを意識していますか。』において、【とても意識している、意識している】を選んだ人を対象とした。
■調査地域:全国
■調査方法:インターネット調査
■調査時期:2022年1月6日(木)~1月7日(金)
■有効回答数:800サンプル
<調査結果の概要>
(総括)
◆タンパク質摂取を意識している理由は、「健康維持」が73%でトップ、次いで「足腰の筋力維持」の52%。60代は「足腰の筋力維持」が67%と他の年代に比べ高く、女性では「美容面」を理由にあげている人が多くなる。
◆タンパク質摂取による実感効果は、「筋力がついた」が29.3%でトップ、以下「体力がついた」27.3%、「疲れづらくなった」23.6%と続く。「筋力がついた」は女性より男性の実感が高いが、「肌にハリがでた」は逆に女性の実感が高く「美容面」に対する効果が実感されている。
◆タンパク質に関する知識では、「タンパク質は生命活動に欠かせない三大栄養素のひとつである」は76.5%が認知、次いで「筋肉や骨、臓器、皮膚、爪、毛髪などの体を構成する主成分もタンパク質である」も59.1%と比較的高いが、「酵素やホルモン、抗体などもタンパク質である」まで理解している人は26.1%と少ない。
◆「食事から摂取したタンパク質がアミノ酸に分解されて吸収される」ことを知っていたのは29.3%、「細胞内でDNA・RNAの働きによりアミノ酸からタンパク質が作られる、そしてDNA・RNAが核酸と呼ばれる」ことまで知っていたのは全体の13%にとどまり、タンパク質摂取を意識している層でも、アミノ酸、さらには核酸(DNA、RNA)の関係まで理解している人は少ない。
◆しかし、タンパク質・アミノ酸・核酸に関する記述を読んでの核酸への興味度は約6割、タンパク質接種の高意識層においては7割を超えており、理解が進むことで核酸に対する興味・関心も高まることが予測される。
コロナによる健康意識の変化と対策
- コロナ前に比べて健康面で気になるようになったことは、「運動不足」が50.8%でトップ、以下「免疫力」40.8%、「筋力低下」37.8%の順。
- 気になるようになったことへの対策は、「食生活に気をつける」が51.4%でトップ。以下「睡眠をしっかりとる」「規則正しい生活」「散歩や簡単な運動」と続く。
【コロナ前に比べて健康面で気になるようになったこと(MA)】(%)
【健康面で気になるようになったことへの対策(MA)】(%)
タンパク質に対する意識と行動
タンパク質摂取の意識を持ち始めた時期
タンパク質摂取を意識した時期としては、「3年以内」が60.5%、「2年以内」が42.5%と、近年の意識の高まりがうかがえる。
【タンパク質摂取の意識を持ち始めた時期】(%)
タンパク質摂取を意識している理由
- タンパク質摂取を意識している理由は、「健康維持」が73%でトップ、次いで「足腰の筋力維持」の52%。
- 60代は「足腰の筋力維持」が67%と他の年代に比べ高く、女性では「美容面」を理由にあげている人が多くなる。
【タンパク質摂取を意識している理由(MA)】(%)
タンパク質摂取による実感効果
- タンパク質摂取による実感効果は、「筋力がついた」が29.3%でトップ、以下「体力がついた」27.3%、「疲れづらくなった」23.6%と続く。
- 「筋力がついた」は女性より男性の実感が高いが、「肌にハリがでた」は逆に女性の実感が高く「美容面」に対する効果が実感されている。
【タンパク質摂取による実感効果(MA)】(%)
タンパク質の摂取方法ニーズ
- 大半の摂取意識者がタンパク質は食事から摂りたいと考えており、サプリメントで摂りたいと考えている人は25%程度。ただし、実際には約4割の人がサプリメントでもタンパク質を摂取しており、高意識層においては6割以上がサプリメントを利用している。
【タンパク質の摂取方法ニーズ】(%)
タンパク質摂取のための利用サプリメント
- サプリメント利用者が利用しているサプリメントは、「プロテイン粉末」が最も多く利用者の68%が利用。高意識層は76.6%が「プロテイン粉末」を利用、「プロテインドリンク」も44.8%が利用している。
【タンパク質摂取のための利用サプリメント(MA)】(%)
タンパク質に関する知識の実態
タンパク質に関する知識の理解状況
- タンパク質に関する知識では、「タンパク質は生命活動に欠かせない三大栄養素のひとつである」がトップで76.5%が認知、次いで「筋肉や骨、臓器、皮膚、爪、毛髪などの体を構成する主成分もタンパク質である」も59.1%と比較的高いが、「酵素やホルモン、抗体などもタンパク質である」は26.1%と低い。
- 「食事から摂取したタンパク質がアミノ酸に分解されて吸収される」ことを知っていたのは29.3%、「細胞内でDNA・RNAの働きによりアミノ酸からタンパク質が作られる、そしてDNA・RNAが核酸と呼ばれる」ことまで知っていたのは全体の13%にとどまり、タンパク質摂取を意識している層でも、アミノ酸、さらには核酸(DNA・RNA)の関係まで理解している人は少ない。
【タンパク質に関する知識の理解状況】(%)
「核酸」に対する興味度
- タンパク質・アミノ酸・核酸に関する記述を読んでの核酸への興味度は約6割、タンパク質摂取の高意識層においては7割を超えており、理解が進むことで核酸に対する興味・関心も高まることが予測される。
【核酸に対する興味度】(%)